ダイス確率計算ツールとは?
TRPG(D&D・クトゥルフ等)やボードゲームで使うダイス式(NdM形式)から、合計値の確率分布や目標値に対する成功確率を自動計算するツールです。畳み込み演算による正確な確率計算で、2d6の山型分布や3d20の成功率、D&D 5eの有利/不利判定まで幅広く対応。GMのシナリオ作成や期待値検討、確率検証に使えます。すべての計算はブラウザ内で完結し、入力したダイス式が外部に送信されることはありません。
ダイス式の記法(NdM)
| 表記 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| Nd6 | 6面ダイスをN個振って合計 | 2d6 = サイコロ2個(カタン) |
| NdM | M面ダイスをN個振って合計 | 3d20 = 20面ダイスを3個 |
| NdM+X | 合計に修正値X(+/-) | 1d20+5 = D&Dの攻撃判定 |
主要TRPG/ボドゲの判定ルール
| ゲーム | 判定式 | 目標 |
|---|---|---|
| D&D 5e | 1d20 + 技能修正 | DC(10〜30)以上で成功 |
| クトゥルフ神話TRPG | 1d100 | 技能値以下で成功 |
| ソード・ワールド2.5 | 2d6 + 技能+能力修正 | 目標値以上で成功 |
| GURPS | 3d6 | 能力値以下で成功 |
| カタン | 2d6 | 資源生成(7がピーク) |
| モノポリー | 2d6 | 移動マス数 |
確率の計算方法
本ツールは畳み込み演算(動的プログラミング)で正確な確率分布を算出しています。2d6 なら合計7が1/6(16.67%)、3d6 なら合計10-11 が 1/8(12.5%)がピークです。モンテカルロ法と違い、常に理論値と完全一致します。
D&D 5eの有利/不利(アドバンテージ)
D&D 5e の有利は「d20を2回振って高い方を取る」仕組みで、単発より成功率が上がります。目標値10なら通常55%→有利80%。不利は「低い方を取る」で通常55%→不利30%。本ツールでは3モード(通常/有利/不利)を切り替えて確認できます。
TRPGシステム別ダイス記法早見表
「このシステムは何を振ればいいんだっけ?」を1枚で解決する一覧です。本ツールに入力するときの NdM 設定の参考にしてください。マイナー・国産システムまで含めて、メジャーどころの判定式と目標値の方向(以上/以下)を網羅しました。
| システム | 基本ダイス | 判定方向 | 本ツール推奨設定 |
|---|---|---|---|
| D&D 5e / 4e | 1d20 + 修正 | DC以上で成功 | 1d20・目標DC・「≥」 |
| パスファインダー2e | 1d20 + 修正 | DC以上(10差で大成功/失敗) | 1d20・目標DC・「≥」 |
| クトゥルフ神話 6版/7版 | 1d100 | 技能値以下 | 1d100・技能値・「≤」 |
| ソード・ワールド2.5 | 2d6 + 修正 | 目標値以上 | 2d6・目標値・「≥」 |
| GURPS 4版 | 3d6 | 能力値以下 | 3d6・能力値・「≤」 |
| アリアンロッド2E (ARS) | 2d6 + 修正 | 目標値以上 | 2d6・目標値・「≥」 |
| ダブルクロス3rd | nD10 達成値 | 達成値以上(クリティカル振り足し) | nd10・目標値・「≥」 |
| シノビガミ | 2d6 + 修正 | 目標値以上(5・6でスペシャル/ファンブル) | 2d6・目標値・「≥」 |
| フェイト | 4dF (−1/0/+1) | 難易度以上 | 4d3(−1相当オフセットで近似) |
| 新クトゥルフ神話TRPG | 1d100 + ボーナス/ペナルティ ダイス | 技能値以下(10の位を選び直し) | 1d100・技能値・「≤」 |
※ダブルクロスの達成値計算(同じ目で振り足し)は厳密な再現が困難なため、本ツールでは「クリティカル発生前のベース確率」として近似してください。
クリティカル・ファンブル確率の早見
「ナチュラル20」「100面ゾロ目」など、TRPGでドラマを生む特殊出目の発生確率をまとめました。本ツールで「丁度(=)」を選んで目標値を入れれば、ピンポイントの確率を確認できます。
| イベント | 条件 | 確率 | 1セッション(20判定)で1回以上発生する確率 |
|---|---|---|---|
| 1d20 ナチュラル20 | 20が出る | 5.00% | 64.2% |
| 1d20 ナチュラル1(ファンブル) | 1が出る | 5.00% | 64.2% |
| 1d100 致命的成功 | 01が出る | 1.00% | 18.2% |
| 1d100 致命的失敗(100) | 100が出る | 1.00% | 18.2% |
| 2d6 ゾロ目 | 同じ目が2つ | 16.67% | 97.4% |
| 3d6 トリプル6 | すべて6 | 0.463% | 8.9% |
| 有利付き1d20でナチュ20 | 2回振って高い方が20 | 9.75% | 87.4% |
| 不利付き1d20でナチュ20 | 2回振って低い方が20 | 0.25% | 4.9% |
※「1セッション20判定」は3〜4時間の標準的なTRPG卓を想定。1人のキャラクターが行う判定回数の平均値として扱っています。
期待値とブレ(標準偏差)— 1d20 vs 3d6 のジレンマ
TRPGデザインの世界で「D20システムは荒れる、3d6システムは安定する」と言われる理由を、本ツールの統計量カードで確認できます。期待値が同じでも、標準偏差(ブレの大きさ)はまったく違います。
| ダイス式 | 期待値 | 標準偏差 | 最頻値 | 性質 |
|---|---|---|---|---|
| 1d20 | 10.5 | 5.77 | 全値5%(一様) | 運ゲー寄り。逆転が起きやすい |
| 2d10 | 11 | 4.06 | 11(10%) | やや安定。ジョーカー的 |
| 3d6 | 10.5 | 2.96 | 10〜11(12.5%) | 安定。実力差が出やすい |
| 4d6 | 14 | 3.42 | 14(11.3%) | D&D能力値生成で愛用 |
| 1d20 (有利) | 13.83 | 4.72 | 20(9.75%) | 高い目に偏った分布 |
| 1d20 (不利) | 7.17 | 4.72 | 1(9.75%) | 低い目に偏った分布 |
同じ期待値10.5でも、1d20は標準偏差5.77、3d6は2.96と約2倍の差があります。GMが「PCの能力差を反映させたい」なら3d6系、「劇的な逆転を演出したい」なら1d20系を選ぶのが定石です。本ツールの統計量カードで「標準偏差」を見比べると、システムの個性が数値で実感できます。
「目標値以上を出す確率」早見表(NdM別)
「N個のd6で目標値Tを超える確率」は暗算しづらいトップ質問です。よく使うNdMの組み合わせを、目標値(合計)別に表にしました。本ツールで再現すれば、修正値や目標値変更後の数値もすぐ確認できます。
| ダイス式 | 合計の50%ライン | 75%ライン | 90%ライン | 99%ライン |
|---|---|---|---|---|
| 2d6 で T 以上 | T=7(58%) | T=6(72%) | T=4(92%) | T=3(97%) |
| 3d6 で T 以上 | T=11(50%) | T=9(74%) | T=7(91%) | T=5(98%) |
| 2d10 で T 以上 | T=11(55%) | T=8(78%) | T=6(90%) | T=4(97%) |
| 3d10 で T 以上 | T=17(50%) | T=13(76%) | T=10(90%) | T=7(98%) |
| 1d20 で T 以上 | T=11(50%) | T=6(75%) | T=3(90%) | T=2(95%) |
| 1d100 で T 以下 | T=50(50%) | T=75(75%) | T=90(90%) | T=99(99%) |
シナリオ設計で「最低でも70%は成功させたい山場」「逆に10%しか抜けない難所」を作るとき、この表から逆算するとバランスが組みやすくなります。
ダイスプール系システムの確率設計
シャドウラン・ワールド オブ ダークネス・ジェンガっぽい新しめのインディーTRPGなど、「N個のダイスを振って、目標値以上が出た個数を成功数として数える」ダイスプール方式のシステムも増えています。これは本ツールのNdM合計とは別ロジックなので、考え方だけ紹介します。
| システム | ダイス | 1個あたりの成功確率 | 成功数の期待値(プール6個時) |
|---|---|---|---|
| シャドウラン6 | nd6(5・6で成功) | 1/3 ≒ 33.3% | 2.0個 |
| ワールド オブ ダークネス | nd10(8以上で成功・10で振り足し) | 30%+振り足し | 約2.0個+追加 |
| クトゥルフ プレイヤー版ダイス | nd10(1の10の位で集計) | 個別計算 | — |
| ジェネシスシステム | 専用紋章ダイス | — | — |
ダイスプールの成功数は二項分布に従い、E[成功数] = N × p、分散 = N × p × (1−p)で計算できます。プール6個・成功率1/3なら期待値2個、標準偏差約1.15個。「最低3成功欲しい難所」をデザインするときの目安になります。
カタン・モノポリーで知っておきたい2d6分布
本ツールで 2d6 プリセットを押すと、カタン・モノポリー・人生ゲームなど2d6系ボードゲームでおなじみの「7をピークとした山型分布」が即座に表示されます。実際の確率は以下の通り。
| 合計 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 確率 | 2.8% | 5.6% | 8.3% | 11.1% | 13.9% | 16.7% | 13.9% | 11.1% | 8.3% | 5.6% | 2.8% |
カタンで「6・8」の数字チップが赤字で書かれているのは、7(ロバー発生)を除けば最も出やすい目だから。逆に「2・12」の数字を引いた港・土地は、出目に頼ると1セッション36ターンで平均1回しか資源が手に入りません。本ツールで「2d6・目標6・以上」と入れれば「6以上が出る確率=72.2%」がすぐ確認でき、相手のターンで強盗するかどうかの読みにも役立ちます。