被写界深度シミュレーターとは?
F値・焦点距離・撮影距離・センサーサイズを入力するだけで、ピントが合う範囲(被写界深度)を自動計算し、距離軸上に視覚化するブラウザ完結ツールです。「F1.8で撮ったら背景はどれくらいボケる?」「集合写真で全員にピントを合わせるにはF何?」といった撮影時の疑問を即答で解決できます。
被写界深度の計算式
ピントが合う範囲は以下の古典的な光学式で計算されます。
過焦点距離 H = f² / (N × c) + f
前方ピント限界 Dn = s × (H − f) / (H + s − 2f)
後方ピント限界 Df = s × (H − f) / (H − s) ※ s ≥ H なら無限遠
ここで f: 焦点距離 / N: F値 / s: 撮影距離 / c: 許容錯乱円(センサーサイズから決まる定数)です。
センサーサイズ別の許容錯乱円(c)
| センサー | 許容錯乱円 | 備考 |
|---|---|---|
| フルサイズ(35mm) | 0.030mm | 35mmフィルム基準 |
| APS-C(Sony/Nikon 1.5x) | 0.020mm | α7以外のSonyなど |
| APS-C(Canon 1.6x) | 0.019mm | EOS R7・Kiss系 |
| マイクロフォーサーズ | 0.015mm | OM-D / Lumix G |
| 1インチ | 0.011mm | RX100系 / G7 X |
| iPhone(1/1.28型) | 0.006mm | iPhone 14/15 Pro相当 |
※ センサーが小さくなるほど同じF値でも被写界深度は深くなります(ボケにくい)。
実用シーン別の目安
| シーン | 推奨F値 | 狙い |
|---|---|---|
| ポートレート(1人) | F1.4〜F2.8 | 背景を大きくボカして被写体を浮き立たせる |
| 集合写真(5〜10人) | F5.6〜F8 | 全員にピントが合う被写界深度を確保 |
| 風景・星景 | F8〜F11 | 手前から無限遠までシャープ。過焦点距離を使う |
| 商品撮影(小物) | F8〜F16 | 商品全体にピント。マクロ撮影は被写界深度が浅い |
| シネマティック動画 | F1.4〜F2.8 | 映画風の浅いボケで印象的な映像に |
過焦点距離の使い方
過焦点距離にピントを合わせると、過焦点距離の半分から無限遠までがすべて被写界深度内に入ります。風景写真で広い範囲をシャープに写したいときの基本テクニックです。たとえばフルサイズ50mmレンズでF11なら過焦点距離は約7.6m。ここにピントを合わせると3.8m〜∞までシャープに撮れます。