農薬希釈計算ツール

希釈倍率から計算


農薬量から逆算

ラベルの「○○倍」から、量る薬と水の量を出す

農薬のラベルにある希釈倍数と作りたい散布液の量から、量る薬の量と水の量を出します。手持ちの薬の量から、作れる散布液の量を逆算することもできます。計算は「散布液の量(mL)÷希釈倍数=薬の量」で、薬と水を合わせた全体が入力した液量になるように水の量を出しています。

この「全体を○Lにする」数え方は、メーカーの説明と同じです。住友化学は「1mLの薬液を水で薄めて、希釈液の量を1Lにすると1000倍液になります」と説明し、日本農薬も早見表に「薬剤を希釈した後の散布液が、上記の『希釈水量の量』になるよう調製してください」と添えています。

希釈倍数散布液10Lに入れる薬水(全体を10Lにする)散布液1Lなら
500倍20mL9,980mL2mL
1000倍10mL9,990mL1mL
1500倍6.67mL9,993.3mL0.67mL
2000倍5mL9,995mL0.5mL
3000倍3.33mL9,996.7mL0.33mL

逆算は「手持ちの薬の量×希釈倍数=作れる散布液の量」です。10mLを1000倍にすると10L、0.5mLを3000倍にすると1.5Lになります。

粉や顆粒の薬は、同じ数字をgで量る

結果は「10 mL(粉・顆粒の薬剤なら 10 g)」のように出ます。液体の薬はmL、水和剤・水溶剤などの粉や顆粒の薬はgで量る、という意味です。住友化学は粉の薬について「粉の薬剤1gを秤(はかり)で量り、これを水で薄めて希釈液の量を1Lにすると1000倍液になります」と説明しています。

はかりが無いときは、見かけ比重(1mLあたりの重さ)から体積に直す方法も同じページで紹介されています。たとえば比重0.2なら1gは5mLです。見かけ比重は、その農薬の安全データシート(SDS)の「9. 物理的及び化学的性質」に載っています。ただし同じページでは、粉末を体積で量ると誤差が出やすく、やむを得ない場合だけにするよう書かれています。

ラベルに「1000〜2000倍」と幅があるとき

このツールの「希釈倍率」は、ラベルや法令で「希釈倍数」と書かれているものと同じ数字です。農薬のラベルには、作物ごとに希釈倍数の最高限度と最低限度が書かれます(農薬取締法施行規則第14条第2項第2号)。そして食用・飼料用の作物に使うときは、「希釈倍数の最低限度を下回る希釈倍数」で使ってはいけないと定められています(農薬を使用する者が遵守すべき基準を定める省令 第2条第1項第3号)。

「1000〜2000倍」なら1000倍が最も濃い限度で、500倍のようにそれより濃くするのは、この基準に反します。散布液10Lで比べると、1000倍は薬10mL、2000倍は5mLで、薬が多いほうが濃い液です。同じ第2条第1項では、作物の種類・面積あたりの使用量・使用時期・使用回数の基準も定めています。倍率以外の欄もラベルで確かめてください。

日本農薬は、散布液は「濃度が薄くても、濃すぎても、十分な結果は得られません。薄ければ、効果不足、濃ければ、薬害や作物の残留につながる可能性があります」とし、薬は「スポイト、計量スプーン、カップなどの計量器を使って計るようにして、目分量ではやらないでください」と書いています。

農林水産省のリーフレット(農薬ラベル確認編)も、ラベルで使用量・希釈倍数を確かめることと、散布液を作るときの薬の量の計算間違いに注意することを挙げています。量る前に、結果の数字と入れた倍率が合っているかを見直すと安心です。

少しだけ作りたいとき

散布液が少ないと、量る薬はごくわずかになります。1Lを3000倍なら0.33mL、0.5Lなら0.17mLです。このツールは10mL未満を小数第2位まで出しますが、実際にその量を量れるかは道具次第です。住友化学は、1mLを量るにはスポイトが便利だとしています。

同じページでは、農業用の100gの製品を1000倍にすると100Lになり、家庭菜園では使い切れないことから、家庭園芸用の小包装の薬を勧めています。さらに、一度に散布する量が1Lにも満たない場合向けに、あらかじめ薄めてある霧吹き容器入りの製品もあると紹介しています。

入力と表示のきまり

  • 希釈倍数は1倍以上で入れます(1倍は原液そのままで、水は0になります)。1倍未満や0、マイナスを入れると、結果の代わりに入れ直しの案内が出ます。
  • 散布したい液量はL(リットル)、手持ちの薬の量はmLで入れます。粉の薬を逆算するときは、gの数字をそのまま入れれば同じ計算になります。
  • 薬の量は10mL未満なら小数第2位、10mL以上なら小数第1位まで表示します(0.01mL未満になるときは有効数字2桁)。水の量はmLで、10L未満なら小数第1位まで出し、1L以上はLも添えます(1Lを2000倍なら水999.5mL、10Lを3000倍なら9,996.7mL(9.997L))。
  • 結果が出たあとに数字を直すと、その場で結果が入れ替わります。倍率のボタン(500倍など)は、液量が入っていれば押した時点で計算します。

出典

  • 住友化学 i-農力「農薬の散布液の作り方」 https://www.i-nouryoku.com/agora/kisyaku/index.html
  • 日本農薬「散布液の調製方法について」 https://www.nichino.co.jp/products/page_10007.html
  • 農薬を使用する者が遵守すべき基準を定める省令(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/415M60001200005
  • 農薬取締法施行規則(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/326M50010000021
  • 農林水産省「農薬の適正な使用」リーフレット(農薬ラベル確認編) https://www.maff.go.jp/j/nouyaku/n_tekisei/

よくある質問

このツールは、薬と水を合わせた全体が1000になる数え方(薬1に水999)で計算します。住友化学・日本農薬の説明も、薄めたあとの液の量で倍率を数えています。散布液10Lを1000倍で作るなら、薬10mLに水を足して全体を10L(水は9,990mL)にします。
粉の薬の量は結果のgの数字です。住友化学は、はかりが無い場合に見かけ比重(1mLあたりの重さ)で体積に直す方法を紹介しています(比重0.2なら1gは5mL)。比重は安全データシート(SDS)の「9. 物理的及び化学的性質」に載っています。ただし体積で量ると誤差が出やすいので、やむを得ない場合だけにするよう書かれています。
食用・飼料用の作物に使う場合、ラベルにある希釈倍数の最低限度を下回る倍数(それより濃い液)で使うことは、農薬を使用する者が遵守すべき基準を定める省令の第2条第1項第3号で禁じられています。「1000〜2000倍」なら、1000倍より濃くはできません。日本農薬も、濃すぎる液は薬害や作物の残留につながる可能性があるとしています。
住友化学は、一度に散布する量が1Lにも満たない場合向けに、あらかじめ薄めてある霧吹き容器入りの製品があると紹介しています。家庭菜園向けには小包装の薬も勧めています。自分で薄める場合、1mLを量るにはスポイトが便利だとしています。
いいえ。計算はブラウザの中だけで行い、入力した倍率や量は送信しません。