キー移調ツール(コード進行変換)とは?
コード進行を入力すると、全12キーへの変換結果とディグリーネームを自動表示するブラウザ完結ツールです。「カノン進行をB♭キーで弾きたい」「歌い出しが高すぎるからキーを下げたい」「セッションで急に移調が必要になった」といった作曲・バンド・カラオケ現場で即座に使えます。m7・maj7・sus4・add9・分数コード(C/E)にも対応。
キー移調(Transpose)とは?
曲のすべての音を同じ音程差だけ平行に上下させて、同じ響きを別のキーで再現することです。歌い手の音域に合わせる・特定の楽器で押さえやすい調にする・カポの位置を変えるなどの目的で使います。コードの種類(メジャー/マイナー/7th など)は維持したまま、ルート音だけを変えるのが基本ルールです。
ディグリーネームとは?
キーに対する「度数」でコードを表記する記法です。Cメジャーキーの場合:
| 度数 | Cキーでのコード | 性格 |
|---|---|---|
| I(トニック) | C | 主和音・安定 |
| ii | Dm | サブドミナント的 |
| iii | Em | トニック代理 |
| IV(サブドミナント) | F | サブドミナント |
| V(ドミナント) | G | 強い進行感 |
| vi | Am | トニック代理(短調的) |
| vii° | Bdim | 導音・不安定 |
ディグリーで考えると、移調はただ「キーを変える」だけの作業になります。本ツールは入力コード進行を自動でディグリーに分解します。
定番コード進行
| 名称 | Cキーでの例 | 度数 |
|---|---|---|
| カノン進行 | C - Am - F - G | I - vi - IV - V |
| J-POP王道進行 | F - G - Em - Am | IV - V - iii - vi |
| 循環コード | C - Am - Dm - G7 | I - vi - ii - V7 |
| 12小節ブルース | C×4 / F×2 / C×2 / G - F - C - G | I - IV - I - V |
ボーカル音域別の歌いやすいキー早見表
「サビが高すぎる」「ロングトーンで声が割れる」と感じたら、地声の最高音(mid2G〜hiC程度)から逆算してキーを下げるのが基本です。本ツールで原曲キーを入力して、下記の音域帯にメロディの最高音が収まるキーを探してください。
| 声種 | 地声の上限目安 | 歌いやすいメジャーキー | 歌いやすいマイナーキー |
|---|---|---|---|
| 女性ソプラノ | hiF〜hiA(F5〜A5) | F・G・A | Dm・Em・F#m |
| 女性メゾ/アルト | hiC〜hiE(C5〜E5) | C・D・E♭ | Am・Bm・Cm |
| 男性テナー | hiA〜hiC(A4〜C5) | A・B♭・B | F#m・Gm・G#m |
| 男性バリトン | mid2F〜mid2G(F4〜G4) | F・G・A♭ | Dm・Em・Fm |
| 男性バス | mid2C〜mid2E(C4〜E4) | C・D♭・D | Am・B♭m・Bm |
※ サビの最高音が地声上限を超える場合は、本ツールで「半音ずつ下げて全12キー」を確認し、最高音が許容範囲に収まる最も近いキーを選ぶのが手早いです。
楽器別「押さえやすいキー」と移調の選び方
同じコード進行でも、楽器ごとに鳴らしやすいキーが大きく違います。バンドでキーを決めるときは「ボーカル優先 → ギター/ピアノの妥協点」の順で本ツールを使って探すのが定石です。
| 楽器 | 得意キー | 苦手キー | 備考 |
|---|---|---|---|
| アコギ(カポなし) | C・G・D・A・E | E♭・A♭・B | 開放弦の響きが使えるキーが◎ |
| ピアノ | C・F・G・D | F#・C#・G# | 白鍵中心のキーが弾きやすい |
| B♭管楽器(トランペット・テナーサックス) | B♭・E♭・F・C | E・B・A | 記譜は原音から長2度上で書く |
| E♭管楽器(アルトサックス) | E♭・A♭・B♭・F | E・B・F# | 記譜は原音から長6度上で書く |
| 10穴ハーモニカ | キー固定(楽器ごとに1キー) | — | 2ndポジションで原曲キーの完全5度下の楽器を選ぶ |
| ベース(4弦) | E・A・D・G | E♭・A♭・B | 開放弦が使えるとリズムが安定 |
カポタストのフレット位置と移調の対応表
アコギでカポを使えば、押さえるコードフォームを変えずに鳴る音だけを上げられます。本ツールで「カポで何フレット?」を計算するには、原曲キーと弾きたい運指キーの差分を見るだけです。
| カポ位置 | 運指Cキー → 実音 | 運指Gキー → 実音 | 運指Dキー → 実音 |
|---|---|---|---|
| カポなし | C | G | D |
| 1フレット | C# / D♭ | G# / A♭ | D# / E♭ |
| 2フレット | D | A | E |
| 3フレット | E♭ | B♭ | F |
| 4フレット | E | B | F# |
| 5フレット | F | C | G |
| 7フレット | G | D | A |
※ 例えば原曲がE♭キーでアコギ初心者なら、カポ3+運指Cキーの組み合わせで原曲と同じ高さで弾けます。本ツールで「Cキーに移調した結果」を取得 → カポ3を装着、で完了です。
近親調(リレイテッドキー)と転調の使い分け
曲の途中で雰囲気を変えたいとき、いきなり遠いキーへ飛ばすと違和感が出ます。元キーから「近い」関係にあるキーへ転調すれば自然な流れになります。本ツールで元キーから下記の関係に当たるキーを探すと、サビ前の盛り上げや2番のキーアップに使えます。
| 関係 | Cメジャーキーからの例 | 共通和音の数 | 使いどころ |
|---|---|---|---|
| 平行調 | Am(短3度下) | 7和音すべて共通 | 明暗の切替・転調感は最弱 |
| 同主調 | Cm(同じ主音) | 3和音 | サビで一気に陰る効果 |
| 属調(ドミナント) | G(完全5度上) | 6和音共通 | 明るく前向きな転調 |
| 下属調(サブドミナント) | F(完全5度下) | 6和音共通 | 柔らかく落ち着く転調 |
| 半音上(突き上げ転調) | D♭ | 1和音以下 | ラスサビの王道盛り上げ |
| 全音上 | D | 4和音 | 歌謡曲・演歌のサビ転調 |
カラオケの「半音下げ」「キー±◯」の正体
カラオケ機種(DAM・JOYSOUND)の「キー±1」は、半音単位での移調を意味します。「キー-3」なら原曲から半音3つ下、本ツールで言う「変換先=原曲キー-3」と同じです。よくある実例を表でまとめました。
| カラオケ表示 | 音程の動き | 本ツールでの操作 |
|---|---|---|
| キー±0 | 原曲のまま | 変換先キー = 原曲キー |
| キー-2(半音2つ下) | 原曲から全音下 | 変換先キー = 原曲キーの2つ下のキー |
| キー-5 | 完全4度下(≒5度上の裏返し) | 男女入れ替え用の定番下げ幅 |
| キー+3 | 短3度上 | 女性→男性曲のオク下回避にも使う |
| キー+12(オクターブ上) | 鍵盤上は1オクターブだが、聴感は変わらない | 男性が女性曲を歌う際の便宜表記 |
※ 「-5」と「+7」は鍵盤上の音程は別物ですが、コード進行のディグリーは同じになります。本ツールでは全12キーを一覧表示するので、最も歌いやすいキーをすぐに比較できます。
セッション・バンド練習でありがちなキートラブル
- ギタリストが「Eで」、サックスが「F♯で」と言って噛み合わない: サックスはE♭管/B♭管の移調楽器のため、奏者の言うキーと実音キーがズレている可能性大。本ツールで実音キーに統一して共有するとトラブル回避できます。
- ベースが半音下チューニング(D♯ Standard)で原曲再現してる: 楽譜上のコード名は原曲キーのままだが、実音はキー-1。他楽器と合わせるなら本ツールで-1半音した結果を共有するか、ベースを通常チューニングに戻すかを最初に決めます。
- ピアノは「F#m」、ギタリストは「Gm」を見ている: 譜面の改変ミスや写経時の事故が原因。本ツールでF#mに統一移調すれば即座に解決します。
- 転調後のサビでコード進行が分からなくなる: 転調前後のディグリーが同じなら、本ツールの「ディグリーネーム」を見ながらどちらのキーでも同じ運指で弾けます。
移調しても変わるもの・変わらないもの
移調はあくまで「全音平行移動」のため、相対的な響き(コード進行の機能感)は完全に同じですが、絶対的な要素は変化します。アレンジ判断の参考にしてください。
| 項目 | 移調で | 補足 |
|---|---|---|
| コードの機能(I-IV-V-vi) | 変わらない | ディグリーは不変。ノリ・展開感は同じ |
| メロディの音名 | 変わる | 「ド→ファ」のように同じ音程差で移動 |
| ボーカルの歌いやすさ | 変わる | 声種に合わせた最適キーが必要 |
| 楽器の鳴り・響き | 変わる | 開放弦の使えるキーは特に明るく響く |
| カポやチューニングの必要性 | 変わる | 本ツールで運指キー指定→必要カポ位置を算出可 |
| テンポ・拍子 | 変わらない | 移調は音高の話。リズムには無関係 |