このツールがしている3つの計算
3つの欄はすべて、画面上部の「話す速さ(字/分)」を共通の係数にしています。ツールのJavaScriptが実際に行っている処理を式にすると、次のとおりです。
| 欄 | 入力するもの | 計算のしかた |
|---|---|---|
| 持ち時間から調べる | 持ち時間(分) | 文字数 = 持ち時間 × 話す速さ スライド枚数 = 持ち時間 ÷ 2 を四捨五入 |
| 原稿の文字数から調べる | 原稿の文字数 | 読み上げ時間(分)= 文字数 ÷ 話す速さ スライド枚数 = 読み上げ時間 ÷ 2 を四捨五入 |
| スライド枚数から調べる | 枚数と1枚あたりの時間(分) | 所要時間 = 枚数 × 1枚あたりの時間 文字数 = 所要時間 × 話す速さ 1枚あたり文字数 = 文字数 ÷ 枚数 |
上の2つの欄に出るスライド枚数は、3つ目の欄の「1枚あたりの時間」に何を入れても変わらず、1枚2分で固定して計算しています(結果にも「1枚2分換算」と出ます)。1枚1分や3分で考えたいときは、3つ目の欄に枚数と1枚あたりの時間を入れて、所要時間のほうから確かめる形になります。
計算例(初期設定と速さ別)
- 持ち時間5分・普通(300字/分):5 × 300 = 1,500字。スライドは 5 ÷ 2 = 2.5 を四捨五入して3枚です。
- 原稿4,500字・速め(350字/分):4,500 ÷ 350 = 12.857…分。端数の0.857…分は約51.4秒なので、表示は「12分51秒」になります。スライドは 12.857… ÷ 2 = 6.43… を四捨五入して6枚です。
- スライド20枚・1枚1.5分・普通(300字/分):20 × 1.5 = 30分、30 × 300 = 9,000字、9,000 ÷ 20 = 450字/枚です。
話す速さのボタンごとに、5分と10分で話せる文字数を並べると次のようになります。
| ボタン | 設定値 | 5分 | 10分 |
|---|---|---|---|
| ゆっくり | 250字/分 | 1,250字 | 2,500字 |
| 普通(初期値) | 300字/分 | 1,500字 | 3,000字 |
| 速め | 350字/分 | 1,750字 | 3,500字 |
| 速い | 400字/分 | 2,000字 | 4,000字 |
初期値の「1分間300字」はどこから来た数字か
NHK放送文化研究所『放送研究と調査』2007年12月号の放送用語委員会報告「ていねいさのバランス」には、文研が1978年に発表した研究「話しことばから見た放送ニュース」で、耳で聞く場合を想定してニュースを読む速度を漢字かなまじり文で1分間300字とし、文の長さを論じたことが書かれています。同じ記事は、ニュース担当アナウンサーの読む速度が以前より速くなっている傾向があることにも触れています。
つまり300字/分は放送ニュースの研究で置かれた前提の値で、プレゼンでの話し方を測った数字ではありません。250・350・400字/分の3段階は、このツールが用意している目安の設定値です。自分の速さに合わせるなら、原稿の一部を声に出して読んで時間を測り、「読んだ文字数 ÷ かかった時間(分)」をカスタム欄に入れるのが確実です。
入力と表示で気をつけたい点
- 話す速さは整数で読み取ります。305.5と入れると305字/分で計算し、空欄や0のときは300字/分に戻ります。入力欄の範囲(100〜600)を外れた値も、そのまま計算に使われます。
- 原稿の文字数欄は、半角数字以外を取り除いてから計算します。カンマは自動で付きますが、小数点も取り除かれるため「1.5」は15字として扱われます。全角数字は数字として認識されません。
- 時間の表示は1時間を境に変わります。1時間未満は秒を四捨五入して「○分○秒」、1時間以上は秒を切り捨てて「○時間○分」です。20,000字を300字/分で読むと66.67分ですが、表示は「1時間6分」になります。
- 式に入っているのは文字数と話す速さだけです。間(ま)、スライドの切り替え、質疑応答の時間は計算に含まれないため、持ち時間にそれらを含める場合は、その分を差し引いた時間を入力します。
- 「結果をコピー」でコピーされるのは各欄の時間・文字数・スライド枚数で、話す速さと「1枚あたり文字数」は含まれません。「クリア」は入力と結果を消しますが、話す速さの設定はそのまま残ります。